2010年1月23日土曜日

ラーメン具材のガラパゴス化

MOTの講義の中で、日本のガラパゴスケータイが取り上げられることが多い。

簡単に説明すると「特定地域のニーズに基づいて(世界標準を意識せずに)独自進化を続けるとガラパゴス化が起こるよ」ということです。そして「どうしてこうなったのか」「どうするべきだったのか」「これから企業はどう行動するべきか」といったことを色々な切り口で話し合ったりします。

この話になると、僕は室蘭のラーメンを思い出してしまう。

過去に仕事の関係で、北海道の室蘭市に4日ほど滞在することがあった。
「せっかく北海道に来たんだから、昼飯はラーメン屋だろ!」ということでラーメンを頼んだのだが、珍しいことに具に麩(ふ)が乗っていた。海苔が無い。代わりにお麩なのである。お麩が乗ったラーメンは初めてだ。食べ慣れていないので変な感じがするが、まあまあ美味しい。お麩が汁をたっぷりと吸い込むのだが、これはドン兵衛「赤いきつね」の油あげと同じ効果を期待しているのだろうか。よくわからんけど。
同僚と「珍しい店だね」と話しながら、その店を後にした。

ラーメン好きな僕と同僚なので、滞在中に計4杯のラーメンを頼んだだろうか。
驚くべきは全ての店のラーメンに、海苔ではなく麩が乗っていたのだ。
室蘭のラーメンでは、海苔ではなく麩がデファクトスタンダードなのである。

(今ちょっと調べてみたら、ラーメンにお麩を乗せるのは室蘭だけでは無いらしい。北海道や東北地方など、一部の地域で見受けられるとのこと。)

なぜ麩なんだろう。ちょっと考えてみた。
  • 需要側の問題(お麩が愛されている地域である)
  • コストの問題(地元でのお麩の生産高が高く、入手コストが低い)
  • 在庫管理の問題(乾物なので日持する)
色々なデータを集めたり、歴史を調べたり、地元のラーメン屋、お客さんにインタビューを行うことで論文が書けそうなネタだなあ。
「ラーメン具材のガラパゴス化 -室蘭市のケーススタディ-」とかなんとか。(いや、書かないけど)

明確な答えがわからないので、もう何年も心の中でモヤモヤしている。

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